Chapter01 CSSの基本

概要と目標 CSSとは何かを知り、
基本的な記述方法を覚えよう。

CSSの基本を学習し、CSSの記述方法や記述場所を理解しましょう。

今回のゴール

RERUN

CSSとは HTMLをデザインする言語。

CSSとは、Cascadingカスケーディング Styleスタイル Sheetsシートの略で、
HTMLの視覚的な表現を行うコンピュータ言語。
視覚的な表現はHTMLでは行わず、CSSで行う。

Webページの構成
  1. 一番土台がHTML 一番土台がHTML
  2. その上にCSS その上にCSS
  3. 一番上にJavaScript 一番上にJavaScript


開発環境 テキストエディタと、
ブラウザで開発できる。

CSSもテキストエディタと呼ばれる文書が書けるソフトと、ブラウザがあれば開発できる。

テキストエディタ

文書を書くためのソフト。
Windowsの「メモ帳」や、Macの「テキストエディット」でも開発できる。 以下は、よりHTMLを開発しやすい無料のテキストエディタ。

ブラウザ

ホームページを閲覧するためのソフト。
Windowsの「Internet Explorer」や、Macの「Safari」でよい。 以下は、その他のよく利用されているブラウザ。


CSSの宣言方法 セレクタ、プロパティ、値
これが全て。

CSSは、セレクタ (どこに)プロパティ (何を)(どうするか)で、
デザインを定義する。

CSSの宣言
セレクタどこに { ・・・・・・・ 宣言ブロックの開始
  プロパティ何を: どうするか;  ・・・・・・・ 宣言
} ・・・・・・・ 宣言ブロックの終了
サンプル
p {
  color: red;
}

書き方のルール

CSSを記述する際は、記述方法をルール化することで、ケアレスミスを発見しやすくなる。
また、複数人でCSSを記述する際にも見やすくなる。

CSSのコードフォーマット
 : 半角スペース
 : 改行

h1 { 
  color: #333; 
  font-size: 200%; 
  background-color: #eee; 
} 

CSSの記述場所 タグに書くか、head内に書くか、
外部ファイルに書くか。

CSSは、タグに直接記述する、Inlineインライン Stylesheetスタイルシートか、
head要素内に記述する、Embeddingエンベディング Stylesheetスタイルシートか、
外部ファイルに記述する、Linkngリンキング Stylesheetスタイルシートの3つの記述場所がある。

  Inlineインライン Stylesheetスタイルシート Embeddingエンベディング Stylesheetスタイルシート Linkngリンキング Stylesheetスタイルシート
概要
インラインスタイル
style属性の属性値としてCSSを記述する方法
エンベディングスタイル
HTMLのstyle要素内にCSSを記述する方法
リンキングスタイル
CSS専用のファイルを作成し、HTMLに読み込む方法
メリット 特定の要素のみのデザイン管理が容易 特定のページ内のデザイン管理が容易 複数ページのデザイン管理が容易
デメリット 要素ごとに記述が必要 ページごとに記述が必要 特定の要素ごとの記述が複雑
メンテナンス性 低い 高い

インラインスタイル HTMLの開始タグに、
style属性で指定。

インラインスタイルは、HTMLのグローバル属性である、style 属性を使い、
その属性値として、「プロパティと値」を指定する。

インラインスタイルの記述方法
<要素名 style="プロパティ: ;">

インラインスタイルを使ってみよう

  1. 「css-lessons」 › 「chapter01」 › 「inline」フォルダ内の「index.html」をテキストエディタで開く
  2. p要素に、style属性を指定
chapter01/inline/index.html
<p style="color: red;">ここの文字を赤文字にする</p>
  1. 上書き保存
  2. 「css-lessons」 › 「chapter01」› 「inline」フォルダ内の「index.html」をダブルクリック。
  3. p要素の文字が赤くなったかを確認
ブラウザでの表示例

RERUN


エンベディングスタイル head要素内に、
style要素で指定。

HTMLのhead要素内に、style 要素記述し、
その中に、「セレクタ {プロパティ: 値;}」を記述。

エンベディングスタイルの記述方法
<head>
  <style>
    セレクタ {
      プロパティ: ;
    }
  </style>
</head>

エンベディングスタイルを使ってみよう

  1. 「css-lessons」 › 「chapter01」 › 「embedding」フォルダ内の「index.html」をテキストエディタで開く
  2. head要素内に、style要素を追加し、CSSを記述
chapter01/embedding/index.html
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
  <meta charset="UTF-8">
  <title>エンベディングスタイルの練習</title>
  <style>
    p {
      color: red;
    }
  </style>
</head>
<body>
  <h1>エンベディングスタイルの練習</h1>
  <p>ここの文字を赤文字にする</p>
</body>
</html>
  1. 上書き保存
  2. 「css-lessons」 › 「chapter01」› 「embedding」フォルダ内の「index.html」をダブルクリック。
  3. p要素の文字が赤くなったかを確認
ブラウザでの表示例

RERUN


リンキングスタイル CSS専用ファイルを作成し、
link要素で読み込む。

CSS専用のファイルを作成しそのファイルにCSSを記述しておく。(拡張子: 「.css」)
読み込むには、head要素内に、link 要素記述し、
href 属性で読み込むファイルを指定する。

リンキングスタイルの記述方法(CSS)
セレクタ {
  プロパティ: ;
}
リンキングスタイルの記述方法(HTML)
<head>
  <link rel="stylesheet" href="CSSファイルのパス">
</head>

リンキングスタイルを使ってみよう

  1. 「css-lessons」 › 「chapter01」 › 「linking」フォルダ内に「style.css」を作成
  2. p要素を赤文字にするCSSを記述
chapter01/linking/style.css
p {
  color: red;
}
  1. 上書き保存
  2. 「css-lessons」 › 「chapter01」 › 「linking」フォルダ内の「index.html」をテキストエディタで開く
  3. head要素内に、link要素で、「style.css」を読み込む
chapter01/linking/index.html
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
  <meta charset="UTF-8">
  <title>リンキングスタイルの練習</title>
  <link rel="stylesheet" href="style.css">
</head>
<body>
  <h1>リンキングスタイルの練習</h1>
  <p>ここの文字を赤文字にする</p>
</body>
</html>
  1. 上書き保存
  2. 「css-lessons」 › 「chapter01」› 「linking」フォルダ内の「index.html」をダブルクリック。
  3. p要素の文字が赤くなったかを確認
ブラウザでの表示例

RERUN


タイプセレクタ 特定の要素全てにスタイルを適用。

どこにデザインするかを識別するセレクタにも種類がある。
まずは、特定の要素全てにスタイルを適用するタイプセレクタを理解する。
タイプセレクタは、セレクタにスタイルを適用したい要素名を記述すれば良い。

タイプセレクタの使い方
要素名 {
  プロパティ: ;
}

タイプセレクタを使ってみよう

  1. 「css-lessons」 › 「chapter01」 › 「selector」フォルダ内の「index.html」をテキストエディタで開く
  2. HTMLを確認する
chapter01/selector/index.html
<ul>
  <li>りんご</li>
  <li>コーラ</li>
  <li>コーヒー</li>
  <li>いちご</li>
  <li>メロン</li>
  <li>抹茶</li>
  <li>チェリー</li>
</ul>
  1. 「css-lessons」 › 「chapter01」 › 「selector」フォルダ内の「style.css」をテキストエディタで開く
  2. li要素の文字の色を青にするCSSを記述
chapter01/selector/style.css
li {
  color: blue;
}
  1. 上書き保存
  2. 「css-lessons」 › 「chapter01」› 「selector」フォルダ内の「index.html」をダブルクリック。
  3. li要素の文字が青くなったかを確認
ブラウザでの表示例

RERUN


classセレクタ 特定の分類にスタイルを適用。

HTMLのclass属性に指定されている値に対して適用するセレクタ
class属性は同じ属性値を1ページの中で何回でも使用できる。
また、半角スペース区切りで複数の属性値を指定する事もできる。

class属性の使い方
<要素名 class="分類名">
classセレクタの使い方
.分類名 {
  プロパティ: ;
}

classセレクタを使ってみよう

  1. 「css-lessons」 › 「chapter01」 › 「selector」フォルダ内の「index.html」をテキストエディタで開く
  2. 果物のリスト項目に、「fruit」というクラス名を付ける。
chapter01/selector/index.html
<ul>
  <li class="fruit">りんご</li>
  <li>コーラ</li>
  <li>コーヒー</li>
  <li class="fruit">いちご</li>
  <li class="fruit">メロン</li>
  <li>抹茶</li>
  <li class="fruit">チェリー</li>
</ul>
  1. 上書き保存
  2. 「css-lessons」 › 「chapter01」 › 「selector」フォルダ内の「style.css」をテキストエディタで開く
  3. fruit」クラスの文字の色を赤にするCSSを記述
chapter01/selector/style.css
li {
  color: blue;
}

.fruit {
  color: red;
}
  1. 上書き保存
  2. 「css-lessons」 › 「chapter01」› 「selector」フォルダ内の「index.html」をダブルクリック。
  3. fruit」クラスの文字が赤くなったかを確認
ブラウザでの表示例

RERUN


IDセレクタ 特定の要素だけにスタイルを適用。

HTMLのid属性に指定されている値に対して適用するセレクタ
id属性は同じ属性値は1ページの中で1回しか使用できない。

id属性の使い方
<要素名 id="固有名">
idセレクタの使い方
#固有名 {
  プロパティ: ;
}

idセレクタを使ってみよう

  1. 「css-lessons」 › 「chapter01」 › 「selector」フォルダ内の「index.html」をテキストエディタで開く
  2. メロンのリスト項目に、「melon」という固有名を付ける。
chapter01/selector/index.html
<ul>
  <li class="fruit">りんご</li>
  <li>コーラ</li>
  <li>コーヒー</li>
  <li class="fruit">いちご</li>
  <li class="fruit" id="melon">メロン</li>
  <li>抹茶</li>
  <li class="fruit">チェリー</li>
</ul>
  1. 上書き保存
  2. 「css-lessons」 › 「chapter01」 › 「selector」フォルダ内の「style.css」をテキストエディタで開く
  3. ID名「melon」の文字の色を緑にするCSSを記述
chapter01/selector/style.css
li {
  color: blue;
}

.fruit {
  color: red;
}

#melon {
  color: green;
}
  1. 上書き保存
  2. 「css-lessons」 › 「chapter01」› 「selector」フォルダ内の「index.html」をダブルクリック。
  3. ID「melon」の文字が緑になったかを確認
ブラウザでの表示例

RERUN

詳細度
CSSの優先順位は記述した順番ではなく、セレクタの種類によって決定する。
具体的には、タイプセレクタより、classセレクタの方が優先順位が高く、
classセレクタより、IDセレクタの方が優先順位が高い。
(同じセレクタの場合は、後から記述した方が優先度が高い)
CSSではこのような適用する優先順位のことを、詳細度と呼んでいる。

コメント コード上にメモを残すことが出来る。

CSSはコードを後で見返した時、「どこに何を書いたか」分かりづらくなることがある。
出来る限りそういった状況を避けるため、コードの中にコメントという
メモを残すほうが好ましい。

CSSのコメント
/* コメント */

コメント記述してみよう。

  1. 「css-lessons」 › 「chapter01」 › 「selector」フォルダ内の「style.css」をテキストエディタで開く
  2. 各セレクタの上にコメントを記述
chapter01/selector/style.css
/* タイプセレクタ */
li {
  color: blue;
}

/* classセレクタ */
.fruit {
  color: red;
}

/* IDセレクタ */
#melon {
  color: green;
}
  1. 上書き保存
  2. 「css-lessons」 › 「chapter01」› 「selector」フォルダ内の「index.html」をダブルクリック。
  3. 表示に影響しないことを確認
ブラウザでの表示例

RERUN


練習問題 今回の理解度をチェック。

「chapter01」 › 「training」フォルダ内に「style.css」を作成し、
下記の問題を解いて下さい。

ブラウザでの完成例

RERUN

    • ファイル名: style.css
    • 文字列: "ここは緑色で表示されます。"
    • 文字列: "ここは青色で表示されます。"
    • 文字列: "セレクタの練習"
解答例
chapter01/training/index.html
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
  <meta charset="UTF-8">
  <title>セレクタの練習</title>
  <link rel="stylesheet" href="style.css">
</head>
<body>
  <h1 id="page-title">セレクタの練習</h1>
  <p class="blue">ここは青色で表示されます。</p>
  <ul>
    <li>ここは緑色で表示されます。</li>
    <li>ここは緑色で表示されます。</li>
    <li>ここは緑色で表示されます。</li>
    <li>ここは緑色で表示されます。</li>
    <li>ここは緑色で表示されます。</li>
  </ul>
  <p class="blue">ここは青色で表示されます。</p>
  <p>ここは文字の色が変更されません。</p>
</body>
</html>
chapter01/training/style.css
li {
  color: green;
}

.blue {
  color: blue;
}

#page-title {
  color: red;
}

解答例は全問題のチェックボックスが on になるとご覧いただけます。

まとめ CSSはHTMLをデザインする言語。

CSSは、セレクタ {プロパティ: 値;}で、HTMLをデザインする言語です。

  • CSSは、セレクタ {プロパティ: 値;}で記述する
  • CSSの記述場所はインラインスタイル
    エンベディングスタイルリンキングスタイルがある
  • 基本となるセレクタとして、タイプセレクタ
    classセレクタIDセレクタがある